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交通事故の裁判って。。。

 話が前後するのだが、陪審員をした裁判は民事(Civil Case)であった。

簡単に説明すると、こういうことになる。

 車をぶつけられた被害者が、ぶつけたドライバーの所属する会社を相手取って、医療費などの実質被害額と損害賠償金を請求。

 事故のもよう;
中央分離帯(植え込みなどは無くて、右折や左折をしたりする車が使うレーンになっている)寄りの追い越し車線を走っていた被害者の車に、走行車線のミニトラックが衝突。(アメリカでは左側が追い越し車線)

 被害者の車;
原告の車は、分離帯と反対側の2車線を通り越して、反対側の店の駐車場へはねとばされた。
原告は救急車にて病院へ運ばれ、肩や首の痛みを訴えるが、X線写真で打ち身程度と診断される。

 被害者の身体的ダメージ;
打ち身程度の診断以降、さらに痛みがあり3日後に救急へ再来する。
3月までに3回ほど、かかりつけ医師にかかる。5月に弁護士に紹介された背骨や脊椎の専門医にかかる。

 専門医の見立て;
この事故により「首の椎間板(5、6)、背骨の椎間板(4、5)が腫れて突出した状態になり、激痛がともなう状態」になった。
生涯、この痛みをコントロールする為の注射や治療が必要である。

 ついては、「Actual Cost of damage(被害にかかる総額)」10万ドル、プラス「punitive damage(損害賠償金)」を請求


 結果は、

 被害額として5万ドル。損害賠償は認めない。

**** この先、証言やワタシの個人的意見等が続くので、興味のある方だけどうぞ。

 裁判が始まるとき、被害者側は

 被害者にとって3回目の事故であること (すべて「解決済み」)
 当日ERに行っているが、事故とは関係ないこと
 これまでの事故などには関係なく、この事故についてのみ考慮すること
 この事故によって、どれほど身体的なダメージを受けたか
 相手の会社は、運転手の適切な教育をしなかったこと
 この事故による、将来的なダメージがどれほどのものであるか、

などを、滔々と訴えるのだが、弁護士の「声が悪過ぎ!」

 弁護士を目指す方は「話し方と発声」を、徹底的に勉強して下さい!

 そして加害者側は、事故そのものー 運転手が横入りした車を避ける為に被害者の車に当たったことーを認めた上で、被害者が半年後から本格的に治療に入った身体的ダメージは事故に無関係である、と主張したのである。

専門医の証言;

被害者側; 
MRIの結果からも事故による損傷だと判断され、痛みを緩和する注射が、年間4−5回必要であること。費用は、注射だけで年間1700ドルはかかっていること。それに、必要な検査やMRIなどが随時追加される。

加害者側; 被害者の診察レポートの全てと、MRIの画像(とMRIの担当医のコメント)を読んでの証言。
MRIの撮影が事故の後5ヶ月経っているので、事故そのものの結果とは断定できないこと。
さらに、MRIからは「マイルド」な損傷で、被害者側の医師の主張する治療が必要ではないこと。
MRIの画像に見られる損傷は、50才以上の人の半数程に見られる加齢によるものだと判断されること。

 実際に陪審員室で協議がはじまると、この専門医のそれぞれのコメントがかなり重視された。

実際に陪審員が決めるのは;

 実加害者(運転手)に事故の責任はあるか? イエス ノー
 運転手の雇用者(会社)が、雇用・監督・教育を怠ったか  イエス ノー
 雇用者にも事故の責任があるかどうか イエス ノー
 被害者に過失はあったか  イエスの場合はその程度(%)、など4つ程質問が続く
 実質被害額(請求は10万ドル、これまでの医療費と将来の医療費を含む)
 損害賠償金(懲罰として支払う金額)


 他の人たちは加害者の過失責任について、問題なく「ノー」といったのだが、私はどうしてもひっかかっている点があった。

 証拠品の一つとして、ERやドクターによるメディカルレコードが陪審員室で見ることができたから、気がついたことなのだ。

 被害者は前日と当日、頭痛と吐き気の為にすでにERに行っていた。 おそらく強度の偏頭痛(migrain)と思われるが、事故当日の朝嘔吐して、ERで点滴をうけ、さらにかなり強い吐き気止めなども処方されていた。
 私だったらそんなひどい頭痛があった日に運転するなんて、まっぴらごめん、である。

 事故現場の救急隊員のレポートには、「The patient was alert and described her painー患者はアラートで、自分の痛みを説明した」と書かれている。

 そこでこの「patient was alert」が、問題となる。
私は自分が通訳として立ち会った医療事故の話し合いを引き合いに出して、「ノースキャロライナでは、こういう場合のアラートは not unconscious (意識がある)という程度で、注意を配るとか、本来のアラートという意味としては使っていない」と、自分の疑問点とレポートの一点を話した。
ただこのメディック(救急隊員)のレポートが、サウスキャロライナではどういう意味なのか、という点は議論できないというのが現実であったし、私もそれほど強く自分の疑問を押し通すこともなかった。

 またシングルマザーも陪審員の中にいて、彼女の「事故によって、子どもが怖い思いをした」とか、「自分の痛みを伴い仕事をして、家事をするのがどれほど大変か」という力強い演説に、それぞれもあまり熱心に議論しなかったような印象が残った。

 それでも全員一致した意見は、彼女の「頸椎と背骨の痛み」と椎間板の不都合は事故が原因ではない、というもので、そのため賠償金の支払いもゼロという結果が出たわけだ。

 結局弁護士が要求した金額の半分が、加害者から支払われることになったが、おそらく弁護士が30%ほどをもっていくのだろう。
 
 やはり思いは、シングルマザー(有職)ではあるが、おそらくこの事故の加害者に責任があるという判決がでたために、彼女は近い将来「身障者」として手続きをするのではないかとおもう。
 私たちが「首と背中の痛みは、事故に関係ない」といったところで、それは判決文には明記されない。
それでも被害者側が多いに期待しただろう賠償金額はゼロになったという一点で、もやもやした気持を落ち着かせるべきなのかもしれない。

 ただ陪審員室のおしゃべりは、裁判そのものよりもずっと面白かった。
裁判最終日まで事件について話し合うことはできないから、休憩時間やランチタイムには、他の話をするしかない。時に裁判官と弁護士の話し合いというのがあり、待ち時間1時間半、ということもあったのだ。
 ビューフォートカウンティ(郡)の歴史やら、Marine(海兵隊)のベトナム戦争時代やアフガンでの話、トレーニングキャンプの話、地元の魚を買うにはどこがいいか等々、充実した3日間の情報収集であった。

 もしまた陪審員の出頭命令がきたら、たとえ日給$12.50でもやってみたいのは、こんなおしゃべりが楽しいからかもしれない。

 
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Comment

No title
編集
はじめまして。

時々ブログに
訪問させて頂いております。
見させて頂きましてありがとうございます。

日本でも陪審員制度が導入されるように
なってきましたが、
まだまだ、アメリカのようにはいきませんね。
というか、やはり国が違うと、いろいろ慣習が
違っててすべてが同じにはならないようですね。
車社会のアメリカでは、いろいろ判例があり、
大変でしょうね。

私も、交通事故で追突された経験者です。
加害者100%過失でしたが、裁判では、
私が事故少し前に首の手術をしていたという過去があるという点で、
不利になり、悲しい結果となりました。
今も、そのことで、少し体に支障をきたしていますが。

アメリカでは、映画のようにドラマティックな
裁判もあるのでしょうね。

次回、もし出頭命令が来るとしたら
どんな裁判なのでしょうね?



2012年10月24日(Wed) 10:50
花にゃんさんへ
編集
こんばんは!
ご訪問&コメントまでいただき、ありがとうございます。

ご自身も交通事故の被害にあった経験があるということで、不愉快な思いをさせてしまったら、申し訳ありませんでした。

ただ、アメリカの交通事故は本当に「お金を得るラッキーチャンス!」という人が多いんです。弁護士も、「誰もが10万ドルをとれるとは確約できないけれど、事故にあったら直ぐにボクに連絡してね!そうすれば少なくとも、公開することはないよ」なんてコマーシャルをテレビで流している人たちが、沢山います。

これまでテレビだけで見てきた裁判、結構「裁判官と弁護士の話し合い時間」というのが沢山あるとか、陪審員は結構大事にされているんだな〜、なんてことも感じた次第です。

また、これからも宜しくお願いします。
2012年10月29日(Mon) 07:48












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まとめ【交通事故の裁判って。】
 話が前後するのだが、陪審員をした裁判は民事(Civil Case)であった。簡単に説明すると、こういうことに
2012年11月05日(Mon) 02:42
プロフィール

Kay Buckley

Author:Kay Buckley
 名古屋生まれの名古屋育ちが、東京で働く間にオットに出会い、アメリカ南東部の街で数年。2002年から東部屈指のリゾート地での暮らしがはじまりました。

 補習校教師、通訳、情報誌編集長などを経て、さて次はなにをしようかな?
ワン子との暮らしや、リゾート暮らし、旅行や食べ物の話を載せています。

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