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Paula Deen の「Nxxx」発言

 Paula Deen、南部人なら誰もが知っている「ちょっと太めの、めっちゃ明るい南部料理の達人おばちゃん」である。
 南部訛りと、こってりバターや油を使った料理が大きな体と笑顔にぴったりで、「FOOD NETWORK」では料理番組を3つくらいもっているし、料理本も多く出し、レストランもいくつか経営するというビジネスウーマンである。

 このおばちゃんが、「『Nxxxx』と言ったことがある」とdeposition(裁判前の供述)で発言したことから、全国的に「黒人差別発言」として波紋が広がった。さらに、契約していた会社からことごとく契約中止中断される、という状況になっている。

  さて、この先は全く個人的な意見ですし、私自身が南部で暮らして思うこと、アメリカに暮らして経験したことを含めた、雑談になります。個人を誹謗中傷するものではありません。
 私は白人至上主義でも、黒人差別主義でもありません。それもで歴史や生活環境から得た自分の意見を書きますので、気分を害される方もいらっしゃるかもしれません。これ以降はひらがなで、彼女の発言も明記します。
 人種問題について、あるいは人種差別発言に対してオープンな気持で読み進んで頂けない場合は、ここで読むのを止めて下さい。

 また、この内容についてのコメントで私に対して、あるいは第三者に対しても同様に誹謗中傷が入った場合は、勝手に削除させて頂きますので、ご了承下さい。
 
**** ここからは、読みたい人だけ、お進みください****

 Paula Deenは現在67歳くらいだが、23歳のときに両親を亡くしてパニック症候群を発症、いわゆる「引きこもり」になる。子どもを育てる為、自宅でサンドイッチや簡単な料理のケータリングビジネスをはじめ、息子たちが配達を自転車で担当していた。
 1996年、ジョージア州サバンナに「Lady and Sons」レストランを開店。1999年に、USA TODAY(全国紙)で、「インターナショナルアウォード」を受賞。
 以降、破竹の勢いでテレビや料理本、Paula Deenの名を冠したキッチン用品から家具まで出す、一大ビジネスに発展させた。

 さて、問題は彼女(会社)のレストラン「Uncle Bubba's」が、「マネージャーから差別的な言葉をいわれたり、不当な扱いを受けた」という理由で、ウエイトレスが訴訟を起こした。
 paula Deenおばちゃんは、弁護士とのDeposition(宣誓供述)時に、「にがー」と言ったことがある、と認めた。

 そのテープがYouTubeに流れたことで、全国をにぎわす『人種差別発言』問題となり、彼女と契約していたfood networkをはじめ、多くの会社が彼女の契約中断を発表した。

 deposition(宣誓供述)とは;
 実際に裁判が始まる前に、法廷外で原告と被告の両者から供述をとること。それぞれの弁護士の質問にたいして、原告(あるいは被告)は、答えなければならない。特に民事の場合は、このdepositionの後、法廷外で双方が同意決着することもある。この供述は裁判になった場合、証拠としても使われる。
 depositionは、裁判の最初の一歩という感じ(正確には弁護士さんに聞いてね)なので、記録も裁判所に残るし、判事(裁判官)に提出される。
 さらに、Depositionは法廷証言と同じく、「絶対嘘は言わないことを、神様に誓います」と宣誓するから、ここで「嘘」を言うと「偽証罪」になる。

 だいたい、「レストランのマネージャーから、セクシュアルハラスメントや差別発言を受けた」という裁判に対して、会社経営者のディーンおばちゃんに「にがーと言ったことがあるか」と聞くことに、何の意味があるのよ?

 そして、そのテープがYouTubeに流れることのほうが、問題だと思うのは私だけだろうか?

 いまでこそ黒人のことは「アフリカンーアメリカン」というが、ちょっと前は「カラードピープル(colored people)」と呼んでいた。もっと前は、「ニグロ」(スペイン語で「黒」)だった。

 しかも南部である。
私の周りにも、人種差別者はいる。ただ、人種差別の程度は人それぞれなのである。
仕事を一緒にするのが精一杯、という人もいるし、同僚・友人として楽しく付き合えるが、自分の息子や娘が黒人とデートするのは嫌だ!と思う人もいる。
 べつに悪気もなく、半分ジョークのように「あいつら、にがーが」という具合に口をついてでる人もいる。

 その理由は肌の色だけではなくて、結局「人種偏見を失くそう!」スローガンによる、実質的な白人差別を生んだという背景もある。

 企業は「雇用する白人と黒人の割合を、4対6にすること」とか、「黒人のプロモーションを奨励すること(白人が同じ業績だったら、黒人を昇進させる)」ということを、実際に行ったし、今でもやっている。

 知り合いは、「ボスはみんな黒人だよ。で、いかにも『オレの言うことを聞かなきゃ、オレを馬鹿にしているって人事に報告するぜ』って態度だから、仕事が嫌になる」とこぼしていた。

 そしてそれだけ優遇措置されても、政府からの生活保護や子ども養育費を受ける為に「仕事をしない」選択をする人が、とても多い。
 
 そして、彼らは最大の武器をもっている。「差別発言をうけた、差別的な態度をとられた」と人事に報告すれば、人事は絶対にその報告を無視しない。
 企業は人権擁護団体に裁判を起こされるのだけは避けたいから、「確実にシロ」であることを証明できなければ、白人の方が悪いことになる。

 だが、南部に暮らして20年の実感は、おそらく黒人の方が人種差別者である、ということだ。

 黒人たちは自分たちの間では、「にがー」とか「ぶらっきー」とお互い使っているし、黒人のコメディアンだって、舞台で堂々と白人の客を前に自分(と仲間)のことを「にがー」と呼んでいるのである。

  例えば、南部人が「この田舎者が〜!」と白人のことを冗談でいうときは「red neck(レッドネック)」だ。
だが、黒人が「レッドネック」と言った所で、多分誰も気にしない。

 まだアメリカに来て、ナイーブだった時は、周りの人たちが「あのくそったれ(対白人)」とか「あのにがーが(対黒人)」と聞く度に、赤くなったり青くなったりしていた。だが最近では、「あ〜あ、またね」と勝手に耳をスルーしていく。
 (ちなみに、私が育った環境にはこの「くそったれ!」も「にがー」も存在しなかったので、私自身が使うことはない。)

 そして、ディーンおばちゃんが「にがーと言ったことがある」と正直に答えたのは、南部人なら「これまでの人生で使ったことがない、という人は嘘つきじゃないの」というくらい、「当たり前の時代」があったのだ。
 
 オットは「覚えていないと言うのが、正しい答えだっただろうな」というけれど、それじゃ半分嘘になる。真っ黒な嘘ではないが、使ったことを知っているのに「覚えていない」というのは、やはり「黙秘権行使」と同じくらい、嘘っぽい。

  ディーンおばちゃんとの契約打ち切りをした多くの大企業は、これまで彼女の名前を借りてかなり儲けたと思う。
 そこで働く全ての人は「これまでの人生で、天地天命に誓って一度も『にがー』と言ったことが無い』のだろうか。
 
 ノースキャロライナのハム会社「Smith Field Ham」は、多分黒人とヒスパニック(南米系)労働者が多い。彼らも、いち早くポーラおばちゃんとの契約は打ち切りである。

 今のアメリカで、55歳以上のアメリカ人(白人、黒人、ドイツ系、イタリア系を問わず)「ジャップ(日本人に対する蔑称)と言ったことはありますか?」と聞いたら、おそらく98%くらいの確率で、「はい」と答えると思う。もちろん、家のオットを含めて、である。
 (彼だって、意識して使っていたわけではないかもしれない。だが周りの大人が使っているのは、当たり前のことだったと思うし、それで彼に対する私の気持に影響があるわけではない。)

 会社は消費者からの苦情が怖いし、「Politically Correct」(差別的ではない)であろうとするけれど、この堂々巡りの「差別感覚」が残る限り、この国で真の意味で「人種的差別や偏見がない社会」は、あり得ないと思うのだ。
 
 言葉も社会情勢も、時代とともに推移して行く。そのなかで、一つの言葉、一つの歴史の事実だけに固執していると、他の大事なものが見えなくなるのではないだろうか。
 歴史は、歪曲してはいけない。過去に間違えたことは、やり直せない。けれど、そこから「より良い社会を造るために、どう軌道修正するか」に目を向けなければ、いつまでも修正ができないとおもうのだ。


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Comment

No title
編集
kayさん
アメリカでヨーロッパで
人種差別はなくなりませんね

そう思います
2013年07月03日(Wed) 19:20
編集
つい先日ドライバーのオジサンが、「画像送れって言われたけど携帯忘れちゃってカメラもないからコンビニでバカチョン買っちゃったよ」「へえ、まだあるんだバカチョン。現像面倒だね」って会話してました
私は30代ですが、親が普通に使ってたのでそれが使い捨てカメラな事は知ってます。もちろん由来を知ったのはだいぶ後でしたが。
人種に関する差別用語はそこかしこに氾濫してますよね 同じくらい身体的差別用語も氾濫してますよね
やっぱり親は普通に足が痛くてびっこひく、とかつんぼじゃないんだから返事しなさいとか使ってました。
こちらも差別用語だと知ったのはだいぶ後でした。
60代くらいを境に使われてるのかなと思いますが、若い人は意味はよく分からないと思います
だから尚更差別された感が強いのかなあとは思います
でも人種も身体的なものも差別はなくらないですよね。日本は日本で色じゃなく出身地で差別したようですし(今はどうなんでしょうか?私の世代では一切なくて逆に道徳の時間で差別しちゃダメよ!なんてわざわざ教わって知ったものですが)
2013年07月05日(Fri) 06:10
No title
編集
知人で米国に旅行中に通りすがりに後ろから「ジャップ」と聞えた事があったすです。
中国でも以前は小日本でしたが、今や「日本人」だけで軽蔑になるそうです。
これらは言い方と感情の含みにもよるのでしょうね。
我々の先祖も結構あって、「ロスケ」「ケトウ」「チャンコロ」と軽蔑の言葉がありました。
幸いな事に、今やこれらは死語になっています。
Kayさんの言われる通りに、これからは、より良い社会を造るために、相手の事にも気を使わないと最後は憎しみだけになりかねませんね。
またこの差別を利用している人も居られる事も確かです。
これは残念な事ですね。
2013年07月05日(Fri) 09:01
激しく同感です。
編集
主人(白人)や周りの友達(白人)、職場の同僚(黒人含む)の話を聞いてると
確かに黒人の方が白人を差別してるんじゃないか、と感じる時があります。
あと、黒人の方が白人よりもいろんな意味で優遇されているとも思います。

以前会社の若い白人の男の子が差別的?な発言をしたことがあって、
普段は出て来ない上の人まで事情を聞きにきたことがありました。
でもそれ、黒人の男の子が白人に対して言ってたら完全スルーだったと
わたしを含め他の従業員は思ってます。
それにこれこそ白人差別なんじゃないかと・・・。

正直ディーンさんの件は、とてもお気の毒だと思います。
成功されてる方だからこそ、余計に注目されてしまったというか。
でもほんと、この手の問題って難しいですよねぇ。



2013年07月05日(Fri) 09:25
管理人のみ閲覧できます
編集
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2013年07月07日(Sun) 20:15
No title
編集
うーん、人種差別/問題って、深いですよね。
カナダは黒人奴隷の習慣をアメリカよりもかなり前に廃止した為に、一般的にこの根の深さはアメリカよりも浅いと思うのですが、でも完全に壁がないかと言うと、そうではなく、やっぱり地域によって黒人が多く住むエリアがあったり、黒人家庭に低収入家族が多いと言うのは事実ですよね。
あと、逆差別?!って考えると、ネイティブの人達は、政府からの擁護を受けているので、働かない、お酒に溺れた生活である、、、など、ま、それぞれの立場になると考え方も違うのでしょうが、これと言う解決策ってなかなか難しいですね。
2013年07月09日(Tue) 21:17
ryuji_s1 さんへ
編集
お返事がおそくなりました。

ヨーロッパは、やはり階級が存在しますから。。。いつかは無くなるはずですが、1000年かかるのかもしれません。
2013年07月10日(Wed) 09:19
名無しさんへ
編集
差別と区別が違うこと、嫌がらせと指導は違うことを取り違えている人は、沢山いると思います。そして、差別発言という指摘をおそれて、歴史的事実や物事の本質を正しく教える(伝える)ことができない、という社会の方が、問題があるとおもうのです。
が、波風たてずに生活するのって、苦手な私なんだと気がついた事件でした。。。
2013年07月10日(Wed) 09:26
(イアン)さんへ
編集
国家指導の元に差別を増長する国と、差別を極端に恐れて正しいことを教えられない社会、どちらも将来を担う世代へ禍根を残すことになると思います。
ただ、社会の目指すべき方向が正しくても、そこにからむ人間の気持を個人レベルで問題視すると、社会生活の中では難しい問題が噴出しますね。
2013年07月10日(Wed) 09:30
Mayさんへ
編集
おひさしぶりです!

日頃仲良くやっている仲間が、虫の居所が悪いとか差別に関する記事を読んだとかの理由で、「それは嫌がらせだ!」となっちゃうこともあるかもしれない。。。
そういうことを気にしていたら、仕事量を加減することですら神経質になる。あほらし〜!と言えないのが、なんとも心苦しい。本当に差別問題は、難しいですね。
2013年07月10日(Wed) 09:36
鍵付きコメントさんへ
編集
こんにちは。

差別問題の根底は、「差別した」とか「差別語を使った」と指摘されるのが恐ろしくて、正しいことを伝えられない、教えられない、ということなんじゃないか?と思うのです。
「差別」という言葉の一人歩きが、一番怖いことのような気がします。
2013年07月10日(Wed) 09:40
Aceさんへ
編集
カナダにも、問題があるのですね。知りませんでした。大きな問題にならない背景は、黒人やヒスパニックの絶対数が少ないということなのでしょうか?

アメリカでは、遠くない将来に白人がマイノリティになります。
フードスタンプ(食糧購入支援)とか学校の無料給食を含めて、現在3人に1人が政府からの支援を受けていて、割合としてはマイノリティ(黒人やヒスパニック)が多いという事実に、「いい加減にしてくれ」とおもう白人も多いのだと。。。
2013年07月10日(Wed) 09:46












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プロフィール

Author:Kay Buckley
 名古屋生まれの名古屋育ちが、東京で働く間にオットに出会い、アメリカ南東部の街で数年。2002年から東部屈指のリゾート地での暮らしがはじまりました。

 補習校教師、通訳、情報誌編集長などを経て、さて次はなにをしようかな?
ワン子との暮らしや、リゾート暮らし、旅行や食べ物の話を載せています。

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